学園煉獄

クラス軸を自分軸に書き直すための万里の紀行文

アンチYoutuberの僕もようやくYoutubeのよさがわかったかもしれない

ねえ、Youtubeって何が良いんですか?

少し前まで若い世代しか見てなかったのに、今やアラサー世代も普通に見ているYoutube

周囲も次々ブルータスに堕ち、いつの間にやら築かれているYoutubeの包囲網。

 

え? お前も?

アレ一体なにがどう良いの?!

 

Youtubeに良いところなんてあるんですか?

調子乗ってる奴に荒稼ぎさせるだけの格差拡大クソツールじゃなくって?

百害あって一利なしの悪魔の発明では???

良さが深刻にわからない……

 

 

 

いやごめん。言い過ぎた。Youtubeにもいいところはある。

いくら僕が時代に取り残されたYoutubeの熱烈なアンチでも、

ヤツが特定分野の情報収集でgoogleを遥か凌駕する事実を否定はできない。

 

料理名で検索すれば、シェフが惜しみなくレシピを披露し、直々に調理のコツを語ってくれる。

10分そこらの視聴を終えれば、僕らの料理は驚くほどにおいしく生まれ変わる。

さすがはプロの教えだ。あっぱれ。ガッデム。ブラボー。

 

この点でYoutubeは確実に世界を変えている。まさに夢のツールだ。それは認めよう!

 

 

だがおもしろ動画よテメーはダメだぜ。

一体全体どこがどう良いのか。ちーっともわからん。

 

ヌルヌルギュンギュンと動きまくってキラキラ光るバリ強なモーショングラフィックならわかる。

単純にプレイングが上手すぎるゲーム動画ならわかる。

SUGEEEEEE!」ってなるからね。

でも巷で言われる「おもしろいYoutube」ってそれとは違うじゃないですか。

しきりにテレビが劣化したとか言われるけど、まだずっとテレビのほうが面白いと思う。

 

いやべつにYoutube動画の全部が全部つまらないとは言わないよ。

オモコロチャンネルで原宿の顔面に風船がビュフッってなる回、一瞬で表情筋やられたし。

あまりに面白すぎてしばらく笑いが止まらなかったよ。

 

でもオモコロってネットのオタク文脈に沿った広告会社じゃないですか。

Youtuberって単語が指してる層とは違うじゃないですか。

回収される前のARuFaは、今でいうYoutberの先駆けみたいな奴だったとしても……

 

 

 

で、そういうわけで僕、Youtubeってほんと何がよかったのかわからなかったんですけど、

お役立ち系の定期配信を楽しみにしている自分の中に、
「情報が欲しい」とは別の感情がいることに気が付いたんです。

人間の声が聴きたいような、誰かの温度を感じていたいような。それで合点がいった。

 

Youtube見ている人たちって、

喋る内容よりもむしろ、一人で何かをやりながらも誰かと繋がってる実感があるってことが大事なんじゃないか。
とりあえず一人でいても一人じゃないと思える時間が欲しいんじゃないかって。

 

小学生のころ、一人で寝るようになって、夜が寂しくてとりあえずテレビを付けていることがあった。

ドラマよりバラエティのほうが良かった。画面の色使いからして賑やかで声も明るくて。
それに近いんじゃないかと思った。そこに人がいることが大事なんだ。

 

それなら声のトーンは自然なほうが良い。

あんまりプロっぽくないほうが逆に良く部屋の余白になじむ。

一人の時間を過ごしつつも、他者と関わる場でしか埋まらぬはずの寂しさが埋まってゆく。

人間関係のいいとこ取りできちゃうんですね。

 

そうかあ、そういうニーズかあ、とね。妙に納得がいって。

ようやくYoutube文化が腑に落ちた、という話でした。