ラーメン屋にいかねばならない
コロナが5類になるのなら、今すぐにでもラーメン屋に行く。
アクリル板が消える前にだ。消えてしまえば、おいそれとは食べに行けない。
先日の時事通信の記事。第7波の死亡率は1.6%程度で、インフルエンザと同水準だという。
コロナ・インフル共に純粋な死亡率に比べて1桁高いから、超過死亡を入れた数値なのだろう。
昨年の夏基準ならばある程度の医療崩壊も織り込んだ数値のはずで、
それがインフルエンザよりやや低いと確認できたことで、緩和に踏み切ったものと思われる。
感染力が比ではない以上、コロナの死者数のほうが多くなるが、タイミングとしてはまあ納得できる。
適切な根拠が示されたうえでの緩和であれば、それ自体に異論はない。
想定できる残された諸問題の多くは、
今後作られるという対パンデミック用の横断組織が音頭をとって調整するのだろうし、
そうする前提のもとで対策を緩和していくことについて、重ね重ね異論はない。
ないのだが。
5類になればラーメン屋にはもう行けないし、永遠に引きこもる覚悟も必要になる。
新型コロナとインフルエンザ。その最大の違いが解消されていないからだ。
発症前の異様な感染力、症状のブレ、事実上の空気感染、後遺症の多さ。
それら以上に深刻な両者の違い。それは、意図的に感染を広めようとする人間の存在である。
インフルエンザにしろ、ノロウイルスにしろ、その他のウイルスにしろ、
意図的に感染を広め、あるいは広めさせようと世論を扇動する人間たちが、
ここまで大腕を振って活発に活動している疾病は他にない。
新型コロナは、特定の身体状況の人間に驚異的な特攻性能を持ち、
一度広まると約2か月半に渡り急拡大を続ける特性がある。
それが分かっていながら意図的に拡散する行為が、殺人でなくて何なのだろう。
それが何故か、公然とまかり通っているのだ。2年半以上にもわたって。
小林よしのりは「老人が死ぬウイルスはエコで歓迎するべき」とのヘイトを描き続け、
ブラックマヨネーズは「コロナ弱者をトロッコで轢き殺す決断を!」と政府に呼びかけた。
ファンしか聴かないような深夜ラジオの話ではない。フジテレビの昼番組での発言である。
この種の悪意ある発信は枚挙にいとまがない。
2022年の5月下旬には、テレビ朝日の報ステが、経済学者の成田悠輔と組んで、
「無意味な同調圧力、空気を読まないことが大事」と大々的な反マスク特集を放送した。
当然ながらこの主張には医療的な知見や科学的な根拠は一切伴っていない。
放送から約1か月半経った頃には案の定、第7波の感染がいよいよ本格化していく。
ちなみにこの成田悠輔だが、先日AbemaTVで高齢者の集団自決を推奨して炎上したらしい。
つまりは明確な殺意のもとで基本的な感染対策を貶めたわけだが、
共犯となったテレビ朝日は、10月にも異様な反マスク特集を組んでいた。その先の第8波である。
コロナ弱者への明確なヘイトを表明した人物と言えば、白饅頭(御田寺圭)を思い出す。
「五輪反対論は陰キャの私怨」とレッテルを貼り、命の問題から目を逸らさせようとしたライターだ。
第7波では医療従事者へのヘイトも扇動していた。
よくもまあ、平然とそんなことができるよな。そうは思いませんか。
金のため、あるいは単なる自己満足のため。
テレビで、雑誌で、検索エンジンのニュース見出しで。
コロナを軽んじさせるデマを吹聴し、感染拡大を呼びかけ、コロナ弱者を必要な犠牲と貶める。
医療崩壊が多数派の国民に被害を及ぼし始めると、責任逃れに医者をバッシングしてみせる。
ヘイトスピーチでしょう。こんなの。人権侵害ですよ。法の不備で蔓延っているだけ。
政府がその種のプロパガンダにNOを言ったのは1回きり。
GoTo撤回後の2021年1月に、5類主張は時期尚早って言っただけです。
実質は感染拡大勢力と政権のライン切りで、積極的に僕らの人権を守ろうとしたものではなかった。
最近また見かけるようになった「5類になるから日常が戻ってくる」という反吐が出る言説も、
奴らがプロパガンダの一端で流したデタラメの印象操作に他ならない。
感染対策や制度自体がコロナ禍であるという詭弁だ。
それが今、おそらく悪意があるわけではないような人間にも信じられている場面が散見される。
日常が戻る? そんなことはない。ウイルスは残っているのだから。
5類で日常が戻るなどというのは、相も変わらず命の問題であると認識していないバカの戯言で、
そういう奴らは今後、感染拡大を一顧だにせず行動するのだろう。
最悪、感染防止に気を配る人たちを嘲笑しだすかもしれない。奴らの悪意は計り知れないから。
検索エンジンのニュース欄。どういう神経で「いいね」つけてるんだ?
死亡率の数値は無視できないが、絶対数からは目を背けさせられている側面がある。
そこに奴らの悪意が介在していないと言えるだろうか。
奴らは、「コロナだけ特別扱い」「感染しないことが人生の全てなの?(笑)」とほざくが、
こういった難癖は特大のブーメランでしかない。
「他人の悪意によって一方的に安全を害されないこと」は人生において他の何にも勝る。
マトモな人であれば、もはや2020年に流行った殺しのプロパガンダである
「新型コロナはただの風邪」のような単純なデマには騙されないだろう。
だが、奴らは手を変え品を変え、新型コロナで失われる命を人々に無視させようと画策してきた。
そのために繰り返されてきた奴らのプロパガンダの一部は、確かに今も世間に息づいている。
「経済を回す」が金科玉条とされ、コロナ弱者の声や命は徹底して無視された悪夢の2020年。
あのムーブメントを再び起こし、今度こそ世間に根付かせようと、虎視眈々と機会を窺っている。
2020年に奴らに騙されてしまった多くの人たちの意識の変化は、東京五輪で感じ取れた。
そんな皆さんは今も感染防止を考えながら日常を送ってくれていると思うし、
持病がある身として感謝している。だからこそ2020年のことを今さら責めはしない。
悪いのはデマを流して世論を感染拡大へ煽り立てた連中だ。
緩和に反対ではないけれど、その連中が変わらず活動しているのが恐ろしい。
奴らは悪、デマと詭弁は人権侵害。
そう定義してコロナ拡大勢力にNOを突き付け、2020年のような人権侵害のプロパガンダを、
二度とさせない許さないと社会が約束した時はじめて、コロナ禍の終わりが見えてくる。
現状その気配がさらさらないので、5類になったら今以上に外には出られない。